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iJAMP連載 ~首長コラム №1~

〇時事通信iJAMPで首長コラムの連載スタート!
〇多次 勝昭 兵庫県朝来市長のコラム
(2011年7月4日配信時事通信社iJAMPより)

★地域に飛び出す公務員を応援=首長連合発足に寄せて
  兵庫県朝来市長・多次勝昭

 「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合」が本年3月17日発足した。

首長の数も発足当時に比べ日ごとに増えている。それほどに公務員と住民との考え方の違いを憂い、「住民感覚に優れ住民に溶け込む公務員こそ住民に支持される」との考えに立つ首長が増えていることに喜びを感じている。連合発足の趣旨に賛同し発起人に名を連ねた者として、思いを同じくする人が増えることは誠にうれしい限りである。
そんな今だからこそ、この連合がさらに力を発揮し、より実効性のあるものとなるよう大いに期待したい。
時に「公務員の常識は住民の非常識」と言われることがある。どちらがバリアーを張っているのか分からない。しかし、主権者たる住民にしてみれば主役は自分たちであり、地域づくりにおいても公務員は協力しないものとの思いに色濃く染まっている。一方公務員の側においては、われわれだって住民の安心安全の確保・福祉の向上のため一生懸命に働いている、そんな声が聞こえそうだ。
どちらの思いも正しいのかもしれない。しかし、主権者たる住民の目線、思いに立つことが、今ほど公務員に求められているときはないのもまた事実である。
協働のまちづくりの推進は、地域の力なくして、成し遂げ得ないからである。
「皆さんとともに住みよいまちをつくりましょう」といくら叫んでも、公務員の殻が破られないままでは住民の動きは鈍くなるばかり。そんな時こそ公務員が自らの殻を脱ぎ捨て、住民と協働することで住民理解は深まっていくものと考える。
本市は小学校区を単位として11の地域自治協議会を有する。
合併した2005(平成17)年以降、高齢化に悩み、限界集落の存在を憂い、顔の見える小学校区をその単位として地域特性を生かした市内分権型社会の構築を図るため、地域住民の賛同を得て設置したものである。
校区ごとに1年から2年の協議期間を経て今日の状況をつくり出すことができた。出発に当たっては支援員として各地域自治協議会に6人の職員を配置した。設立時の課題解決から設立後の安定的運営に至るまでの一連の作業をバックアップするためである。なお、支援員の位置付けは辞令発令(3年任期)により、当該職務も公務として扱うこととした。また、支援員以外の職員には、各小学校区の住民として可能な限り会合等に参画するよう促した。
今日においてなお校区ごとの職員の参画具合に温度差があることは否めないが、多くの職員が各種事業に参加するようになり、地域住民とのコンセンサスを深めている様はうれしい光景である。
最近、職員に言うことがある。職員同士の交流以上に地域住民との交流を深めるようにしてもらいたいと。じかに住民の生の声を聴くためである。まだまだ思いの途中ではあるが、徐々に地域人としての自覚が芽生えていると感じている。
このように職員が積極的に地域に飛び出し、活躍するために、問題点の提起や応援するための施策を整えていくのが首長としての私の役割である。首長連合でこうした施策の情報交換を行い、それぞれの自治体で施策展開することにより、職員が地域で活躍し、協働のまちづくりが一層推進されることを願う。
首長連合の発起に際し献身的にご尽力いただいた総務省の椎川忍自治財政局長、代表の古川康佐賀県知事をはじめ多くの皆さまに感謝し、お会いできる日を楽しみにしながら、思いの一端まで。
頑張れ職員! 頑張れ首長! (了)

(2011年7月4日)

多次 勝昭(たじ・かつあき)氏のプロフィール
1949年朝来市生まれ。龍谷大学法学部を卒業後、和田山町企画調整課長、合併協議会事務局長、朝来市企画部長を歴任。2009年5月に第2代朝来市長に就任。「対話を基調とする心優しい温もりの市政」を公約に掲げ、就任3年目となる今年は「夢を叶える行動の年」と位置付け市政運営を進める。

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