飛び公名
渡部隆弘さん(北海道石狩市)
活動名
「近説遠来」~地域に惚れ込んだ住民主体による魅力発信団体結成
活動概要
自身が生まれ育ち、現在奉職している地域の魅力を地域内外に広く発信する事を目的に、地域愛に溢れる住民による任意団体を平成24年3月に組織しました。住民視点による地域のお薦め情報を集めた小冊子の作成、SNSによる情報発信、地場産品のPRや直売等を手掛けると共に、地域の売り出し中の豚肉のブランド化に向けた商品開発も手掛け、地域内外のイベントでの販売などを通じた地場産品のPRにも積極的に取り組んでいます。
きっかけとあゆみ
平成17年の合併により旧厚田村は現在の石狩市となりましたが、区内の人口減少や高齢化など地域の活力低下が顕著となってきていました。
そういった情勢を受け、厚田区が大好きな住民等が自分達のペースで自分達の地域の魅力を発信したいとの想いから、平成24年3月に「厚田こだわり隊」を設立するとともに、事務局長として主に下記の活動に取り組んでいます。
・平成25年より区内の空き店舗及び駐車場を借りて直売所を開設、地物野菜や果物などの販売を、これまでに120回以上実施。
・区内や石狩市内、さらには札幌市内のイベントや催事に、これまで100回以上出店。
・SNSを活用した厚田の旬な情報を発信。
・区内の小さな情報誌「あった!」を発刊。
・平成30年に区内の聚富小中学校において、地元の子供達への食育をテーマにした出前講座を実施、聚富中学生と連携した地元直売所での「厚田のぶたまん」のPR、さらには都内アンテナショップでのPRを実施。
・江別市にある札幌学院大学のインターン生を平成25年度から毎年20名程度受入れ、学生とともに地域イベントの盛り上げ、さらには地域住民と学生とのコーディネートを実施。
アピールポイント
1.成果・効果
疲弊する地域の魅力発信に向け、団体としての主な成果は次のとおりです。
上述したとおり、これらの活動を事務局長として陣頭指揮にあたっており、こうした経験が担当業務である市内の商工業振興に役立っています。特に市内外の多様な団体や人材とパイプを築くことができており、円滑な業務の推進に役立っています。
【商品開発】
・豚丼のたれ:約2,000ℓ製造
・ぶたまん:約20,000個製造、販売
・フランクフルト:約3,000本製造、販売
【SNS】
・閲覧数:約65万件
【小冊子】
・発行部数:約45,000部(うち英語版:5,000部)
2.チャレンジ性
地域のPR活動のみに止まらず、団体として地域食材を活用した新たな商品開発にもチャレンジしています。これまでに、「豚丼のタレ」、地元のブランド豚『望来豚』を活用した「厚田のぶたまん」、「厚田のフランクフルト」、地元JA北いしかり女性部と連携した地元産小豆を活用した「厚田のあんまん」を相次いで開発し、今年開業した市内の道の駅や催事などで地場産品のPRに努めています。現在、「望来豚焼売」、「望来豚汁」の開発にも取り組んでいます。
3.協働性
地元農業者や漁業者、飲食店、加工事業者、建設業者、地域おこし協力隊、自治体職員など広く地域住民を巻き込んだ活動を展開しており、平成30年3月時点で34人が参画しています。
また、地域の関係人口創出を目指し、近隣の大学とも連携し、地域のお祭りのサポート役として大学生を受け入れるコーディネーターとしての役割も担っています。
4.持続性
厚田区内のみのPR活動に止まらず、現在では自治体事業へのサポート(Ex:市内小中学生への食育支援)など市内全域に広がる、団体の活動に係る認知度、貢献度が大きくなってきており、期待度も高まってきています。団体構成員もこういった流れを受け、積極的かつ能動的に活動を展開しており、事務局長として今後も継続的に活動に取り組みます。