【ENTRY10】環境教育で人づくり~森のようちえんでスウェーデンから講師来日

飛び公名

大西知芳(林野庁)

活動名

環境教育で人づくり~森のようちえんでスウェーデンから講師来日

木津川市鹿背山での森のようちえんプレの取組

活動概要

職務とボランティア活動の両面で実施してきた環境教育活動を展開するためネットワーク団体を設立。順調に事業を展開するも事業が目的化したため、人のやる気を奮い立たせ、背中を押す「そそのかし屋」にシフトチェンジ。熱心な森のようちえんの皆さんとの出会いはスウェーデンから講師を招くまでに発展。思いを形にするために必要な人と人とをつなぎ、時には一緒に参画して「人・自然・地域を愛する人づくり」を目指しています。

スウェーデンの自然学校の取組について講演会を開催

きっかけとあゆみ

職務を通じて実施してきた森林環境教育活動を自身の地元に広げるため、京都森林インストラクター会に所属して活動を開始。様々な研修に参加するうちに環境教育全般の分野に活動範囲を拡大。環境問題を解決するためには人づくりが大切なことから、基本コンセプトを「人・自然・地域を愛する人づくり」として平成24年6月に京都やましろ環境教育ネットワークを有志と設立。人材育成事業や出張教室,ネットワーク交流事業(やま環カフェ)に加え府立公園での環境教育事業を受託するまでに至ったが、事業実施に奔走し、本来の目的を見失いがちになったため、事業は構成団体に任せ、ネットワークの強みを活かして人と人をつなぐことへシフトチェンジ。同時に熱心な森のようちえんの皆さんと出会い、幼児期の自然体験の大切さと取り巻く保護者のネットワークの強みに感動。森のようちえん活動を後押しするため講演会や勉強会を企画したところ、スウェーデンから講師を招くまでに発展。熱意のある人を「そそのかし」、人と人をつないで「思いを形にする」お手伝いをしつつ、時にプロジェクトに参画しながら「人・自然・地域を愛する人づくり」の実現を目指している。

えんたくんを使ったきづがわ交流カフェ

アピールポイント

1.成果・効果

ネットワーク交流や事業の企画から様々な方との縁が深まり、人と人をつなぐノウハウが蓄積できた。その結果、市役所の環境担当者と環境活動家をつなぐ交流カフェから環境教育講演会という協働事業に発展、マンネリ化した環境教育ミーティングに人材を送り込んで立て直しを図り、行政とNPOをつなぐことに腐心している人と協働して日本最大の環境教育ミーティングでワークショップを開催。そして熱心な森のようちえん実践者の皆さんと出会い、その活動をさらに発展させるために勉強会、安全講習会等を企画。その思いは市役所と協働してスウェーデンから講師を招き、「野外で算数」のプログラム講習へ発展。また、関わる保護者にも環境教育が浸透しつつある。
このノウハウを生かして、公務でも行政と企業をつなぐえんたくんミーティングを開催し、鹿害を防ぐ樹木の保護についてアイデアを出し合っている。

2.チャレンジ性

ネットワーク団体としてのコンセプトを維持しつつ、その役割について議論と試行錯誤を繰り返し、熱意のある人を応援する意味で「そそのかし」、相乗効果を期待して人と人をつないでいる。また、つないで終了ではなく、自ら参画してプロジェクトを遂行することも行っており、市民大学の企画や森のようちえんを中心とした講習会が進行中である。

3.協働性

京都やましろ環境教育ネットワークは構成団体の中から10名を募って運営委員会を開催しており、運営自体が協働の賜物であるほか、木津川市での環境教育講演会では市役所と地元2団体と、スウェーデンから講師を招いた事業ではさらに北海道のNPOとも協働を行っている。

4.持続性

京都やましろ環境教育ネットワークは任意団体であるが、会則を定め、定期的に運営委員会を開催して組織の方向性とプロジェクトの進捗等を確認している。また、森のようちえん関連では特定非営利活動法人こそだてママnet設立に参画し、社会的役割を公式に担えるよう組織の準備に協力している。